NEWS

2024年4月4日(木)宇佐美雅浩 「《声なきラガーマン 神宮外苑 2023》展示&トークイベント」

2023年12月3日早朝に行われた撮影の様子

この度、宇佐美 雅浩の「Manda-la」プロジェクトの最新作を展示します。

「Manda-la」とは、様々な地域や立場におかれた人々とその人物の世界を表現するものや人々を周囲に配置し、仏教絵画の曼荼羅のごとく1枚の写真に収めるシリーズで、20年以上にわたり宇佐美が続けているプロジェクトです。今回は神宮外苑前の再開発をテーマとした作品を、多くの方々のご協力により制作いたしました。

外苑前の再開発工事は2024年現在延期されています。

しかし、いまだにどうなるかわからない状態が続いています。

昨年の紅葉の時期に、宇佐美の声かけによって市民にこの問題への意識を改めて喚起し、行政とちゃんと話合いをしたいという目的で集まった人々と共同で制作した作品です。

本作品を4月にようやくお披露目します。初披露となる4月4日(木)の1日展示では、トークイベントも予定しています。         

宇佐美雅浩

=====================

日時:4月4日(木)12時から20時(*1日のみのイベントです)

会場:ミヅマアートギャラリー(東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F   TEL: 03-3268-2500)

レセプション:17時から

トークイベント:18時半から20時

登壇者:近藤 亮介(美術批評家・キュレーター)、 もり 愛(東京都議会議員 無所属・ミライ会議)、

宇佐美雅浩

イベント後は下記の展示に出品されます。

KG+SELECT 2024

https://kgplus.kyotographie.jp/#select

日時:4月13日(土)から5月12日(日)11:00-18:00 月休 入場無料 

会場:堀川御池ギャラリー(京都府京都市中京区押油小路町238-1)

KG + SELECT 2024

京都で開催されるKG + 2024に参加いたします。

https://kgplus.kyotographie.jp/about/#select

会期:2024年4月13日(土)- 5月12日(日)

会場:後日発表

参加作家:

Santiago Escobar-Jaramillo(コロンビア)/ Wing Ka Ho Jimmi(香港)/ 紀成道(日本)

石川幸史(日本)/ Abhishek Rajaram Khedekar(インド)/ 柴田早理(日本)

蔡昇達(台湾)/ 宇佐美雅浩(日本)/ 劉星佑(台湾)/ Jae-Hun Nam(韓国)

マンダラ・イン・キプロス 2017

マツモト建築芸術祭 2024 ANNEX

長野県松本市で開催される「マツモト建築芸術祭 2024 ANNEX」に参加いたします。

松本城内にある旧松本市立博物館をメイン会場に開催される本展では、Manda-laシリーズから、キプロス、広島、秋葉原、佐渡の作品を出品いたします。

名称:マツモト建築芸術祭 2024 ANNEX
副題:消えゆく名建築 アートが住み着き 記憶する

会期:2024年2月23日(金)- 3月24日(日)

会場:旧松本市立博物館 (メイン会場) / 新松本市立博物館 / 信毎メディアガーデン

入場料(メイン会場):一般2,000円、高校生・大学生・専門学生 1,500円、中学生以下無料

https://maaf.jp/

「野分 / 颱風 / Topan」

8月30日(水)より、ミヅマアートギャラリー(東京)で開催されるグループ展「野分 / 颱風 / Topan」に参加いたします。昨年、佐渡島で制作したManda-la作品《世阿弥 佐渡 2022》を東京では初展示いたします。

<下記展覧会リンクより>

ミヅマアートギャラリーでは8月30日(水)から、赤松音呂、宇佐美雅浩、名もなき実昌、森淳一、ザオ・ザオ、ヘリ・ドノによるグループ展「野分 / 颱風 / Topan」を開催いたします。

絵画、彫刻、写真、インスタレーションと多様な表現と同時に、年齢、文化、国籍も異なるさまざまな背景を持つ作家たちによる展覧会です。

「野分 / 颱風 / Topan」はそれぞれ「台風」を表し、野分は日本語(古語)、颱風は中国語、Topanはインドネシア語の表記です。その大きなエネルギーゆえに災害までも引き起こす台風は、一方で植物や作物に雨をもたらし、海の生態系を守っていると言われています。星座や花などの名前が付与される特有さや、文学や映画の題材として幾度と取り上げられ、日本の古典においても「趣深い」と度々記されたことなど、自然現象でありながらその存在はさまざまな文化や背景を持っています。

本展では台風のように大きなエネルギーに満ち、多面的に表現し続ける、日本、中国、インドネシアの作家たちの作品を展示いたします。夏の終わりにご高覧を賜れましたら幸いです。

<展覧会概要>

会期:2023年08月30日(水) – 09月30日(土) 12:00-19:00 (日月祝休廊)

会場:ミヅマアートギャラリー(東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F / tel: 03-3268-2500)

オープニングレセプション:2023年8月30日(水) 17:00-20:00

リンク:https://mizuma-art.co.jp/exhibitions/2308_typhoons/

©︎USAMI Masahiro Courtesy of Mizuma Art Gallery

Mandala-in Sado

宇佐美雅浩「世阿弥 佐渡 2022」(Manda-la in Sado)

展示場所:両津郷土博物館(佐渡市秋津1596)
開館時間:8:30〜17:00(入館は16:30迄)
入館料:300円
期間:2023年7月末まで(要問合せ)

作者ステートメント(一部抜粋)
風光明媚で知られる佐渡島だが、流刑の島という歴史を持つ。
そこに、能楽を大成した世阿弥も配流された。
江戸時代に金山・銀山で幕府の財政を支え、その富によってさまざまな芸能が伝承された佐渡は、現在も人口比で能舞台が日本一多い。 そして、能だけでなく、佐渡より大きな島である沖縄でも見たことがないような様々な伝統芸能が地域ごとに多く存在していた。歌舞伎、文弥人形、説教人形、鬼太鼓、佐渡おけさ、大獅子、小獅子、春、など多種多様な芸能の宝庫だ。
今回の作品では、世阿弥に粉した能の指導者を中心に据え、海から続く稲糖の実った金色の棚田に、伝統芸能を受け継ぐ人々が帆をあげた船に乗って上陸してくる様を表現した。
そして、佐渡は流刑の島ではなく、「文化が宝船に乗って運ばれてきた島なのだ。」というコンセプトを掲げて設計図を描いて、交渉を始めた。
まずは、1年間育てた大切な稲の上に始を設置するという失礼なお願いを、地権者に理解して頂くことから始まった。
さらに、多くの芸能団体にこの作品について理解していただく必要があった。
「佐渡の棚田も、伝統芸能も急速な人口減少と高齢化により、数年後には消えてしまう可能性が高い。
しかし、今ならまだかろうじて残っているこの二つの佐渡の美しい自然と文化を記録し、その重要性を広く伝えることができる。少なくとも、そのことで多くの人々にこの事実を知ってもらい、考え、継承する道筋が見えてくるかもしれない。」と意義を唱え、コロナで延期を繰り返す状況の中、地元の方々と話し合い、時には怒られたり、励まされたりしながら撮影に向け準備を進めた。
そして、2022年の9月、標高30mから470m までの急峻な幻配に広がる直線距離約 2km岩首昇電棚棚田にて、様々な因難を地元の方々と共に乗り越えた、佐渡の Manda-laは完成した。
2022年11月10日 宇佐美雅浩

さどの島銀河芸術祭で制作されたこの作品は、両津郷土博物館に寄贈されています。